衛星リモートセンシングの広がり!
近年、多種多様な地球観測衛星(人工衛星)が世界中で打ち上げられており、様々な分野で衛星画像データが利活用されています。
- 空間分解能は最高30cm~10m以上(衛星により異なる)
- 可視域~遠近赤外域までを含むマルチスペクトル画像や合成開口レーダによるSAR画像を取得
- 広範囲を1度に観測できるため、日常的な利用だけではなく災害時の対応に広く貢献
利用分野
- 固定資産業務において重要となる土地地目の異動状況や土地利用などを判読
- 過去に観測された多時期の衛星画像データ(アーカイブ画像)を用いて、森林伐採や盛土が造成された場所を特定
- 自然災害が発生した際に、地表の被災状況等を詳細に把握
- 干渉(インターフェロメトリ)解析により微小な地盤変動を把握
- 反射強度(後方散乱係数)画像により河川洪水時等の浸水区域を把握
■事例1:「光学衛星」による固定資産業務における地目異動判読
光学衛星は、光学センサを搭載し、通常のデジタルカメラで撮影されたようなRGBカラー画像や、人間の目では見ることができない赤外画像(フォルスカラー画像、CIR画像など)を取得することができます。 また、中日本航空では固定資産業務における衛星画像(Pleiades)による地目異動判読について、令和5年度に愛知県半田市様とともに「第26回固定資産評価研究大会」にて技術紹介を行いました。 詳しくは、固定資産評価研究大会 講演録等をご覧ください。 ※衛星画像:© CNES 2022,Distribution AIRBUS DS |
■事例2:「SAR衛星」による干渉SAR解析
SAR(合成開口レーダ)衛星は、電波を自ら地表に照射し、その反射情報から地表の様子を把握することができます。 光学衛星とは違い、夜間や雲の多い悪天候時にもデータを取得することができます。 ※データ提供:ALOS-2/PALSAE-2サンプルプロダクト(校正済み)(JAXA) |
■関連項目
コラム ~リモートセンシングとは?~
リモートセンシングとは、人工衛星や航空機など遠く離れたところから直接触れることなく地表面を観測する技術のことをいいます。
(空中写真測量や航空レーザ計測もリモートセンシングの一種です。)
衛星リモートセンシングでは、太陽の光が地表や物体に当たって反射した光や、対象物から放射される熱を観測します。
光や熱はすべて波で空中を伝わり、これを「電磁波」と呼びます。