航空機からレーザ光を発射し地表をスキャニングし、精密な3次元地形モデルを作成します。中日本航空では、高高度から迅速に大面積の三次元モデルを作成できるように、最新の航空レーザ測量システム(Riegl社製 Q780)、GNNS/IMUシステム、およびデジタルカメラシステムにより構成される ”SAKURA-F”を用いて航空レーザ測量を実施します。

SAKURA-F(固定翼搭載型波形記録式航空レーザ計測&カメラシステム)


SAKURA と同じ機構の波形記録方式の測量システムで、固定翼機での運用を目的とした、マルチ発射システム、高出力レーザ、高いパルスレート(最大400,000 発/秒)を有しており、高高度から高密度にレーザ光を照射することができます。例えば、対地1000m以上の高高度から50cmメッシュ級の計測を実現できます。また、付属デジタルカメラとレーザ測量による地形モデルを用いることで速やかにデジタルオルソ画像を作成できます。


特徴


広域性

レーザスキャナを固定翼に搭載して測量を行うため、迅速に大面積の地形モデルを作成できます。広いスキャン角度(±30度)かつ高高度の運用高度であっても、高いパルスレート等により高密度の計測を実現できます。

高精度

ポリゴンミラーの採用によりスキャン端の誤差も解消しています。また、反射したレーザ光の形をデジタル記録する波形記録(Wave Form Digitize)とその高度な処理(ガウシアンパルス解析)により3次元情報の精度が向上します。

反射エコー強度の連続記録

波形記録により理論上無制限で複数のリターンエコーの抽出が可能です。森林や草地の下の地形が高精度に取得できます。さらに、森林構造などの解析にも力を発揮します。


技術資料


レーザ計測装置の仕様

SAKURA-F
使用レーザLaser Class 3B
近赤外波長(1,064nm)
最大計測距離3,750m以上
レーザ測距制度20mm
ターゲット数無制限
ターゲット分解能0.5m以内
測定頻度80,000-400,000回/秒
スキャン角~±30°
スキャンミラー4面回転式ポリゴンミラー
スキャン頻度10 ~ 200Hz

RIEGL LMS-Q780

波形記録式(Full Wave Form) 航空機レーザスキャナ装置


製品・成果


計測事例:計測した点群による鳥瞰表示 (名古屋空港)


対地高度2000m 計測幅約2100m


計測点間隔 1点/m2 以上 (単コース) ※上記計測事例の拡大図


利用分野


防災

津波被害、洪水氾濫予測に、海岸域や流域、都市圏の細密標高データが利用されています。

保全

精密で面的な標高データは堤防高や河床変動・海浜侵食・堆砂の調査に役立ちます。また、地すべり地形等の把握に優れ、斜面管理(道路・鉄道)に適しています。この他、送電線接近木離隔調査や法面張芝管理(反射強度利用)に有効です。

開発(設計・計画)

道路設計、河川・砂防・治山の施設配置や、空港調査・設計などに使われています。測量結果による都市3Dモデルは、電波伝播障害(放送局・携帯電話)や航空障害灯配置などの見通し線解析に用いられます。

環境

樹高分布や疎密度、植被率、材積等の森林資源・植生の調査に利用されています。また干潟再生事業の評価にも活用されています。


関連項目