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「事業用車両を活用して作成した高精度三次元地図データの 自動運転への活用に向けた実証事業」の実施について

 株式会社マップフォー(本社:名古屋市中村区、代表取締役社長:橘川 雄樹)、名古屋鉄道株式会社(本社:名古屋市中村区、代表取締役社長:安藤隆司)、中日本航空株式会社(本社:愛知県豊山町、代表取締役社長:柴田 拓)、株式会社メイテツコム(本社:名古屋市中村区、代表取締役社長:犬塚一広)、名鉄タクシーホールディングス株式会社(本社:名古屋市中川区、代表取締役社長:河原英穂)の5社は、名鉄タクシーホールディングス(株)が所有するタクシー車両を活用して高精度三次元地図(※1)を作成する実証事業を実施します。

 現在、高精度三次元地図の作成には、MMS(モービルマッピングシステム)と呼ばれる三次元計測システムが用いられており、データ収集のための高価なセンサーを車両に搭載する必要があります。そのため、データ収集においてコスト面に課題があるため、運用できる車両台数に制約がありました。そこで、安価なセンサーを用いて三次元地図を作成する名古屋大学の研究成果を活用した(株)マップフォーの技術(※2)と中日本航空(株)の測位精度の高度化を実現する技術を活用し、車両に後付けできる簡易的な計測機器により、従来のMMSと同精度の三次元地図作成ソフトウェアを開発しました。
 今回の実証事業では、県内を実際に走行するタクシーの車両に当該三次元地図用計測機器を搭載し、走行時に収集したデータを活用して高精度三次元地図の作成に取り組みます。
詳細は下記のとおりです。

1.実証事業名
  事業用車両を活用して作成した高精度三次元地図データの自動運転への活用に向けた実証事業

2.実施期間
  2020年10-12月(予定)

3.実証事業において実施する内容
 ・愛知県内を運行するタクシー車両を用いた三次元地図データの収集
 ・収集データによる三次元地図作成の精度検証及び自動運転システムへの活用の検討
  (収集データに関するプライバシーポリシー

<実施イメージ>



<将来的な活用>
 実証事業の結果を、将来的な自動運転サービス、インフラ保守・点検において活用し、MMSで計測された基盤地図データと連携することで、自動運転社会の実現を支える新たな情報インフラの構築につなげる。

4.実証事業参加者と役割

(株)マップフォー ●小型データ計測機器を使用した三次元地図作成技術の開発
名古屋鉄道(株) ●名鉄グループの高精度三次元地図データ、自動運転技術活用戦略の策定
●タクシー車両の実地走行に必要な行政機関等との各種調整
中日本航空(株) ●小型データ計測機器開発
●システムで作成された地図情報の精度評価
(株)メイテツコム ●クラウド上で三次元地図データを管理する基盤の開発
名鉄タクシーホールディングス(株) ●所有のタクシー車両提供(2台)
●タクシー車両の実地走行に必要な行政機関等との各種調整

5.問い合わせ先
  ・(株)マップフォー   TEL:052-747-6976  Email:map4-office@tier4.jp
  ・名古屋鉄道(株)広報部 TEL:052-588-0813


【用語解説】
※1:高精度三次元地図
レーザー光(LiDAR)、カメラ、人工衛星(GNSS)情報、慣性計測装置(IMU)などで構成される計測システムを用いて、道路の形状や車線情報、道路標識、横断歩道などさまざまな周囲環境情報を記録した三次元地図のこと。自動運転車は、この三次元地図情報と車載センサーが取得した情報を重ね合わせる事で安全な自動運転を行う事が可能となる。(右上図)

※2:マップフォーが有する技術
高精度かつ高速での情報処理を可能とするSLAM(Simultaneous Localization and Mapping) と低価格GNSS/IMUを用いた複合航法システムを組み合わせた三次元地図作成ソフトウェア。(右下図)