航空業界の仕事は、理系出身者にアドバンテージがあると思っていましたが、運航管理は文系出身者も活躍できるとのことで興味を持ちました。調べてみると、「地上のキャプテン」と言われる運航管理は、機長を中心に様々な職種との関わりが深く、様々な人と関わり、役に立てる仕事を探していた私は、挑戦意欲を掻き立てられたのです。

自社の航空機の安全運航を守るため、地上から支援する。これが運航管理に課せられた任務です。出発前には運航機の経路や気象状況、搭載燃料などに関する情報をもとにフライトプランの作成を援助し、機長と内容を共有します。離陸後は常に飛行を監視し、経路や目的地で急な天候変化が発生した場合、安全を最優先に考え、経路変更などを機長に提案。また、着陸後は、飛行中に問題点がなかったかを機長とデブリーフィングします。

運航管理から提供する情報は、機長や整備士といった搭乗者の安全を確保するために役立てられるので、より正確な取集と解析・提供を心がけています。人命に関わる仕事に携わっている分、離陸・着陸が無事に行われたことがわかった時には、ひと安心。思わず胸をなでおろします。また、着陸後のミーティングで、機長から提供情報に対する感謝の言葉をいただけた時は、手を尽くした甲斐があったとうれしくなると同時に、頼られていることを実感し、改めて責任の重さをかみ締めています。

専門性の高い仕事なので、入社以来知識の習得には力を入れてきました。気象状況を分析するには、天気図をきちんと読み取らなければならず、航空気象の専門知識については今でもまだまだ勉強中です。なお、今後はドクターヘリのCS（コミュニケーションスペシャリスト）業務を任されることが決まっていまして、今はその新規任用訓練の真っ最中。ドクターヘリの知識はもちろん、医療や消防の知識も求められますので、理解を促すために帰宅後もよく勉強しています。