ヘリか飛行機かドローンか それが問題だ

航空レーザ測量は、回転翼機(ヘリコプター)を使って行う方法と、固定翼機(飛行機)を使って行う方法があります。
また近年はUAVやドローンと呼ばれる無人操縦の小型航空機も加わったところです。

どの機材にもメリットとデメリットがあるため、計測を行う際にはその違いを理解し、欲しいデータに合わせて適切な機材を選ぶ必要があります。

回転翼機(ヘリコプター)の利点・注意するべき点

 回転翼は、その自由度の高い飛行能力から地形の起伏変化にも柔軟に合わせて低い対地高度(相対距離)を一定に保ちつつ低速度に計測飛行することができます。そのため均質な高密度高精度のレーザ計測点を得ることに適しています。
 また、固定翼機では測量できない曇りの天候であってもその雲の下をかいくぐって計測飛行できることも多く、測量できる機会は多くなります。

 ただし、固定翼機と比較して飛行速度が遅く航続距離も短い(燃費が良くない)ので、広い範囲を測量するには時間がかかります。また遠方まで測量に行くのにも、より多くの飛行基地(ヘリポート等の中継地)が必要となります。


上図:回転翼は地形に沿って計測できるため精度を確保しやすいが、一度に計測できる面積は小さめ

固定翼機(飛行機)の利点・注意するべき点

 固定翼機による航空レーザ測量は、その速い飛行速度と長い航続距離を活かして、遠方の広大な測量範囲について高精度かつ大規模に効率よく測量することに向いています。

 半面その機体特性や航空安全の面により等速直線飛行を要するため、地形の起伏が激しい所だと計測されるレーザ点密度が粗密になってしまったり、計測取得できるデータ幅が回転翼より大きく変化してしまうことがあります。


上図:固定翼は計測面積が大きいが、高度が上がるほどデータ密度は粗くなり、ズレ幅も大きくなる

UAV(ドローン)の利点・注意するべき点

 近年のUAVやドローンでは、回転翼機よりもさらに地表に近い(低い)空中を自在に飛行できるので、レーザ計測点もより高密度高精度となります。

 ですが現状ではバッテリー等の性能限界から航続時間が短く、安全面から有視界内飛行が求められる、市街地や主要交通網の上空は原則飛べない、など多くの制約が課せられる状況です。
 
 また、低高度で計測を実施するUAVでは、局所的な比高差の影響を受けやすく、安易に高度を上げると地上解像度に影響が発生します。
 比高差が大きい地形に対して、UAVによる撮影や計測を実施する場合、標高差が少ない撮影ブロック(地区割)を行うことが重要です。ウェイポイントにより細かい標高設定を行うことも重要になります。


上図:UAVはより高密度高精細だが、1度に計測できる範囲が限定される


関連項目