安全への取り組み

2019年度 安全報告書

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はじめに

「2019年度 安全報告書」発行にあたって


平素より中日本航空株式会社をご利用いただき、誠にありがとうございます。
ここに「2019年度 中日本航空株式会社安全報告書」を作成いたしました。
ご一読いただき、弊社の安全への取組みについてご理解賜りますようお願い申し上げます。

弊社において近年航空事故はありませんが、2019年度も1件の重大インシデントを発生させ、3年連続という不名誉な結果を残しました。
安全管理体制の強化や社内の意識改革がまだまだ不十分なところがあったことと真摯に受け止め、今一度、全役員・社員一丸となって更なる安全文化の醸成に向けた取組みに努力を重ねてまいります。

今年度(2020年度)は秋に新第一格納庫の完成、そして年度末には安全教育の場として「Safety Innovation Hall」の完成を予定しております。この施設は社員一人ひとりが過去の悲惨な事故、インシデントから目をそらさず、先人たちから学び、分析することで後輩に受け継ぎ、中日本航空が常により次元の高い安全システムの構築を求め続ける企業となっていくことを祈念して設置するものです。

これからも安全方針第一項の「安全確保は事業活動の基盤であり全てに優先します。」を堅持し、社会に貢献できる企業を目指していく所存です。
今後とも皆様のより一層のご愛顧を賜りますとともに、引き続きのご指導ご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

2020年 8月

1 安全を確保するための事業の運営の基本的な方針

(航空法施行規則第221条の6第1号)

中日本航空株式会社は、名鉄グループの一員として「名鉄グループ企業倫理基本方針」に従い、自らの役割と責任を明確にして行動します。
次の5つを基本原則とし、前例や既成概念にとらわれることなく、オープンで風通しの良い企業風土を築き上げます。

名鉄グループ<br>企業倫理基本方針1 ルールの遵守(法令遵守の徹底)<br>2 安全の確保<br>3 公正な事業活動<br>4 積極的なコミュニケーション活動<br>5 人と社会の尊重

中日本航空株式会社は、運航の安全の確保に関する基本理念として次の「安全方針」を策定し、これに従い行動します。

中日本航空安全方針1 安全確保は事業活動の基盤であり全てに優先します。<br>2 定められたルールに従い業務を遂行します。<br>3 安全性の継続的な改善に取り組みます。<br>4 正確な情報の収集・伝達・共有を図ります。

2 安全を確保するための事業の実施及びその管理体制

(航空法施行規則第221条の6第2号)

2.1 安全管理体制

中日本航空では、安全管理体制(組織・仕組み・機能・役割等)を確立し、経営トップから現場まで一丸となって、いわゆる「PDCAサイクル」の考え方を取り入れることにより、継続的な活動を行い運航の安全の水準の維持及び向上を図っております。
これらは安全管理規程に定めています。

(1)安全管理体制の機能図


(2)人員に関する情報(2020年3月31日現在)

ア 各組織の人員数
安全運航推進委員安全運航推進担当安全推進室安全監査室輸送の安全に係る部署
24名14名3名<br>他兼務者2名2名<br>兼務監査員20名591名<br>(左記の人員を含む。)
イ 航空機乗組員及び整備従事者の数
航空機乗組員整備従事者
124名298名
ウ 運航管理者等及び整備従事者のうち有資格者の数
運航管理者整備士
7名242名

(3)安全確保に関する組織の機能・役割の概要

ア 安全運航推進委員会

全社的な安全運航体制の継続的な改善を図るための最高審議機関として、社長を委員長、航空事業本部及び関連部門の役員及び部室長を委員とした安全運航推進委員会を設置しています。
毎月1回定例委員会を開催し、安全に係る事項についての報告、検討、評価等討議を行い、決定した事項は社内展開を行っています。


イ 職場安全会議

各部署では、職場安全会議を毎月1回開催しています。安全に関する各職場での問題点の討議及び改善、ヒヤリハット、不具合事例等の報告・水平展開等を行って安全意識の高揚及び安全情報の共有を図り、安全活動の拡大・活性化を図っています。



ウ 安全推進室

安全全般に係る全社的な方針、計画を策定し、推進を図り、安全管理体制に係る安全の教育・訓練、安全意識高揚のための施策等を企画、立案します。また、「安全運航推進委員会」の事務局を担当し、安全に関する情報の収集、分析、管理、社内周知等を行います。

エ 安全監査室

安全管理体制に係る部署等への内部監査を実施しています。監査により不具合が確認された時は、改善要求を行い、改善措置の実施を確認します。


2.2 日常運航の支援体制

(1)定期訓練及び審査の内容

操縦士及び整備士等の定期訓練、審査の内容については、航空局の「運航規程審査要領:空航第58号」、「整備規程審査要領:空機第73号」及び「航空運送事業及び航空機使用事業の許可及び事業計画変更の許可審査要領:空機第68及び69号」に基づき、社内規定等を設定し、定期訓練及び審査を実施しています。さらに、当社独自の教育・訓練も行っています。

ア 操縦士
定期訓練操縦士に対して、「運航上必要とする知識」及び「使用航空機に関する知識」を維持、向上するための定期的な訓練を実施しています。
定期審査操縦士に対して、乗務に必要な知識及び能力を有することを確認するための審査を半年又は1年に1度実施しています。
業務審査操縦士の各々の主要作業(報道取材、ドクターヘリ、レーザー計測、物資輸送、防災ヘリ)について、業務審査を1年に1度実施しています。
その他実施している訓練等・CRM訓練 ※1<br>・RVSM ※2、RNAV ※3訓練<br>・運航気象条件訓練<br>・本格的な冬を迎える前の冬期安全講習会<br>・冬期運航訓練<br>・海外での操縦訓練、シミュレーター訓練<br>・実機を使用した緊急脱出訓練<br>・水上サバイバル訓練<br>・安全に関しての勉強会を毎月1回開催 等

※1 CRM(Crew Resource Management)訓練
操縦室内の全ての利用可能な資源(機器、人、情報等)を最適に利用するため、知識、スキル、コミュニケーション、状況認識、問題解決、意思決定、そしてチームワーク等を向上させるための訓練です。
※2 RVSM(Reduced Vertical Separation Minimum:短縮垂直間隔)
空域の容量拡大・有効利用の観点から、29,000フィート(約8,850メートル)以上41,000フィート(約12,500メートル)以下の高度帯において、垂直管制間隔を現行の2,000フィート(約600メートル)から1,000フィート(約300メートル)に短縮する方式をいいます。
※3 RNAV(area navigation:広域航法)
機上に自蔵航法装置等を備えることで、従来の無線航法のように航空保安無線施設の位置に左右されることなくルートを設定する航法システムです。

イ 整備従事者
定期訓練整備従事者に対して、整備規程及び業務規程に基づき、法規等の改正への適応、品質管理体制の向上、整備技術上の不具合の周知、整備技量維持及びヒューマンファクターに係る不具合防止等を図るため、2年ごとに訓練を実施しています。
その他実施している訓練等・整備基礎訓練、整備資格者養成訓練及び冬期運航に関する訓練やRVSM、RNAV運航に関する教育訓練<br>・メーカーによるエンジン、機体システム、アビオニクス訓練等、各種社外訓練<br>・認定業務従事者に対する初期訓練、限定追加訓練、復帰訓練、定期訓練、臨時訓練、OJT等を随時実施
ウ 運航管理者等
定期訓練運航管理者等に対して、訓練・審査規程(運航管理者)及び運航規程(運航管理担当者等)等の規定に基づき、業務に必要な最新の知識を付与し、能力の維持向上を図るため、定期的な訓練を実施しています。
その他実施している主な訓練・任用訓練<br> 運航管理者等、訓練教官及び審査担当者を任用するための訓練<br>・資格取得訓練<br> 運航管理者の資格を取得するための訓練<br>・復帰訓練<br> 運航管理業務を連続して1年以上離れ、再び運航管理者等として業務に従事する場合に実施<br>・RVSM訓練<br> RVSM航行に必要な知識を付与するために実施<br>・RNAV訓練<br> RNAV航行に必要な知識を付与するために実施

(2)日常運航における問題点の把握とその共有、現場へのフィードバックの体制

ア 操縦士は、航空法で定められた機長による義務報告事項に加え、日常の運航における機長報告を行っています。特に、報告の中で安全に関する事象の把握に努め、改善が必要な事象については、他部門と連携して改善するとともに、情報共有を図っています。

イ 整備従事者は、問題点や不具合事項を把握した場合、整備規程に定められた手順に従って報告又は連絡を行い、必要に応じて品質保証部、各整備部から業務連絡及び技術通報等を発行して周知します。

ウ 運航管理者等は、動態管理システム等を活用して運航状況を常に把握し、気象情報、飛行区域に関する航空交通情報等を機長に提供する等、必要な援助を行います。
飛行後は、機長から運航状況の報告を受け、その内容を分析し、報告書作成等の必要な措置を講じます。

エ 各部署において、安全に関するミーティングを月1度以上定期的に実施しています。

オ 各部署に配置された安全運航推進担当は、「機長報告」、「ヒヤリハット報告」等により運航状況の把握に努め、これを分析して関係者に通知します。

2.3 使用している航空機の情報

2020年3月31日現在、飛行機(固定翼機)8機、ヘリコプター(回転翼機)61機の計69機の航空機を使用しています。

固定翼機機種機数座席数年間平均飛行時間(h/機)導入開始(年)平均機齢(年)
セスナ式<br>208/B型39245199221
ビーチクラフト式<br>B200型29345199915
セスナ式<br>560型38300199830
固定翼機合計8固定翼全体平均機齢22
回転翼機機種機数座席数年間平均飛行時間(h/機)導入開始(年)平均機齢(年)
ベル式<br>206B型1446197725
アエロスパシアル式<br>AS350B/B1/B2型95194198332
ユーロコプター式<br>AS350B3型35176200318
エアバスヘリコプター式<br>AS350B3E型4527520136
MDヘリコプターズ式<br>MD369E型34218200230
アエロスパシアル式<br>AS355N/F2型55109199029
ベル式<br>430型69172199719
ユーロコプター式<br>EC135P1/P2/P2+/P3型207181200012
ベル式<br>429型3720020116
アエロスパシアル式<br>AS365N2型113193200912
ベル式<br>412EP型114141199525
富士ベル式<br>204B-2型29196197735
アエロスパシアル式<br>AS332L/L1型325384198831
回転翼機合計61回転翼全体平均機齢22

3 航空法第111条の4に基づく安全上の支障を及ぼす事態の報告

(航空法施行規則第221条の6第3号)

2019年度に航空局に報告を行った事象で、航空法第111条の6に基づき安全報告書により公表が求められている航空運送事業に関する報告件数は、次のとおりです。

3.1 航空事故・トラブル等の発生状況について

種類2017年度2018年度2019年度
航空事故 ※40(0)0(0)<strong>0(0)</strong>
重大インシデント ※50(2)0(1)<strong>0(1)</strong>
安全上のトラブル ※623<strong>9</strong>

※ 航空事故、重大インシデントについては、航空機使用事業に係る件数を括弧内に外数で記入しています。

※4 航空事故
航空法第76条に定められている「航空機の墜落、衝突又は火災」、「航空機による人の死傷又は物件の損壊」等の事態が該当し、国土交通省が認定します。
※5 重大インシデント
航空事故には至らないものの、「航空事故が発生するおそれがあると認められる事態」であり、滑走路からの逸脱、非常脱出等が該当し、国土交通省が認定します。
※6 安全上のトラブル(義務報告)
2006年の航空法改正により、航空事故や重大インシデントに至らなかった事案に関する情報についても、未然予防対策に活用していくことを目的に、「その他の航空機の正常な運航に安全上の支障を及ぼす事態」(安全上のトラブル)を国に報告することが義務付けられました(航空法111条の4)。報告された情報は、国土交通省航空局で統計的な分析が行われ、安全施策へ反映されます。また、インターネットシステム(ASIMS)を通じて航空安全情報を航空事業者間で共有する仕組みが設けられています(航空法第111条の5)。

3.2 航空事故・トラブル等の概要及び対策

航空事故は、発生しませんでした。
重大インシデントは1件発生、安全上のトラブルは9件発生しました。概要は次のとおりです。

重大インシデント機種概要及び措置
資材吊り下げ輸送中のコンテナーバックの落下富士ベル式<br>204B-2型2019年7月16日 鉄塔部材(鉄骨)を吊り下げ輸送中、養生で被せていたコンテナーバックが山中に落下した。<br>・長尺物のすり抜け防止対策にはコンテナーバックを使用せず、グリーンネット又はブルーシートとモッコを組み合わせるなどとし、物資輸送に係わる関係者に教育訓練を実施
安全上のトラブル機種概要及び措置
規定に基づくアルコール検査を適切に行わずに飛行勤務を実施ユーロコプター式<br>EC135P2型2019年4月4日 ドクターヘリに乗務予定の操縦士が飛行勤務開始時のアルコール検査を失念し、飛行勤務を実施した。<br>(対策等詳細については、11ページの「4.1国から受けた行政処分又は行政指導等」をご覧ください。)
飛行中のオーバートルクベル式<br>430型2019年6月2日 空撮における旋回時、増速操作を実施したところ、メインローターのトルク値が運用限界を超過した。<br>・ヘリコプター運航部員に対し、当該機種特性及び操作要領等を周知
航空身体検査証明の申請に際しての自己申告もれ2019年8月22日 航空身体検査で申告すべきである既住歴について、本人の認識不足により申告せず、航空身体検査不適合な状態で航空業務を行ったことが判明した。<br>・ヘリコプター運航部員に対して航空身体検査に係る再教育を実施、また、航空身体検査自己申告確認書についての再確認を実施
SID(※7)の高度制限を超えて上昇セスナ式<br>560型2019年10月8日 上昇中、当該操縦士及び副操縦士の確認不足により、SIDの高度制限を超過した。<br>・SIDの飛行に関する手順を設定し、飛行機運航部員に対して周知徹底を実施
SIDの高度制限超過ビーチクラフト式<br>B200型2019年11月18日 上昇中、当該操縦士のオートパイロットの誤操作により、SIDの高度制限を超過した。<br>・SIDにて出発する際のオートパイロット使用手順について再確認
運航管理補助者が、規定に基づくアルコール検査を適切に行わずに業務を行った2020年1月30日 運航所付運航管理補助者が、勤務開始時のアルコール検査を不適切に実施していたことが判明した。<br>・アルコール検査の実施状況及び理解度について確認し、教育方法の検討、アルコール検査実施要領の見直し
飛行中のオーバートルクベル式<br>430型2020年2月17日 報道取材飛行中、増速操作を実施したところ、メインローターのトルク値が運用限界を超過した。<br>・2019年6月に同機種でオーバートルクがあった事から、再度ヘリコプター運航部員に対し当該機種の特性等について注意喚起を実施するとともに、報道取材担当部署の管理強化を実施
飛行中のオーバートルクアエロスパシアル式<br>AS350B型2020年2月27日 機長昇格審査における飛行中、非常操作手順を実施したところ、メインローターのトルク値が運用限界を超過した。<br>・審査手順、注意点等について文書を発行し、ヘリコプター運航部員に対して注意喚起を実施
PCA(※8)への無断入域ヒューズ式<br>369E型2020年3月13日 散布作業における飛行中、PCAに無断入域した。<br>・乗員に対して、的確な指導ができるよう作業経験を可視化

※7 SID(Standard Instrument Departure)
標準計器出発方式:計器飛行方式で出発する航空機が航法無線施設又は航空路へ接続するために設定された飛行法又は経路
※8 PCA(Positive Controlled Airspace)
特別管制区:管制機関から許可された場合を除き、有視界飛行方式による飛行が禁止された空域

4 安全を確保するために講じた措置

(航空法施行規則第221条の6第4号)

4.1 国から受けた行政処分又は行政指導等

2019年10月8日、同年4月に発生したアルコール検査不適切事案に対して、国土交通省大阪航空局から行政指導「運航乗務員の不適切な行為及び不十分な安全管理体制について(厳重注意)」を受け、同年10月23日、発生経緯、再発防止策をまとめた報告書を国土交通省大阪航空局に提出いたしました。
航空業界をあげて飲酒問題の根絶に取り組んでいる中で、このような事態を招いたことを重大に受け止め、再発防止及び更なる安全管理体制の強化に努めてまいります。

【概要】
2019年4月4日、ドクターヘリに乗務予定の操縦士が飛行勤務開始時のアルコール検査を失念し、飛行勤務(飛行前ブリーフィング、飛行前点検等)を実施して飛行勤務開始時刻を過ぎてからアルコール検査を実施した。
また、当該事案に関する立入検査において、アルコールに関する教育の効果及び浸透度が不十分であり、関係者のアルコール検査実施時期の理解及び重要性の意識付けも不十分であったことが判明した。

【対策】
<em>関連規程類の改定</em>
・アルコール検査の実施開始時期、手順等を明示
<em>意識改革等</em>
・役員及び管理職の対面によるアルコール規制に関する再教育及び飲酒習慣に関する聞き取りを全乗員に対して実施
・アルコール検査の立会い者教育の内容を見直して再教育、また、効果測定の内容も刷新して理解度を深めるものに変更して実施
・運航部長による事務連絡及び航空事業本部長による運航関係者に対する安全通報での注意喚起の実施
・各部署が毎月開催する職場安全会議において、アルコール規制に関する疑問点、問題点を討議、また、同会議で最新のアルコール規制に関する情報を展開
・乗員の家族に対して「操縦士としての適正飲酒についてのお願い」文書を通知して、家族による適正な飲酒の協力を依頼

4.2 2019年度の安全目標の達成状況

2019年度の安全目標に対する主な取組みの実施状況は次のとおりです。

航空事故及び重大インシデントゼロ

  • 航空事故はありませんが、重大インシデントが1件発生しました。不具合に対する意識改革がまだ不十分であり、今後は更に対策を強化して全社一丸となって取り組んでいきます。

エラーマネジメントによる不具合の減少

  • ヒューマンファクターに関する研修の実施や各部署でリスクマネジメント評価を行うことでより具体的な対策が講じられるようになりました。今後もこれらを根気よく取り組んでいくことでヒューマンエラーに起因する不具合の減少を目指していきます。

安全最優先の意識を持って行動に繋げること

  • 安全最優先の意識が行動に伴っていけるよう、各部署で工夫を凝らした職場安全会議等の実施をしてきました。しかし、残念ながら、コンプライアンス意識が低いと言わざるを得ない事案が発生しました。会社全体でコンプライアンス意識の向上を目指した是正をしていきます。

安全推進に有効な教育の実施

  • 各部署が積極的に外部の安全に関するセミナーの受講や、職場安全会議やe-ラーニング等を利用して安全に関する教育を実施しました。
  • 2018年度から実施している外部の講師による「ヒューマンファクター安全研修会」を2019年度も隔月で開催し、1月以降は毎月の開催を目指しましたが、新型コロナウイルス感染拡大防止に伴い、3月の開催は見送ることとなりました。

4.3 安全に関する取組み状況

(1)安全に関する教育・啓発活動等の取組み

◆ SMS教育
運輸安全マネジメント制度に基づくSMS(Safety Management System)について、階層別に従業員への教育を実施しています。

◆ アルコールに関する教育
アルコールに関する基礎及びアルコール検査立会い者(※)教育を実施しています。
※なりすまし、すり抜け、検査忘れ等の不正防止のため、原則第三者が立会い、アルコール検査を行います。

◆ CRM(クルー・リソース・マネジメント)訓練を拡充しています。

◆ 海外メーカー等において、操縦士及び整備士の訓練を計画的に実施しています。

◆ ヒューマンファクターズに関する訓練
ヒューマンファクターの基礎から、ヒューマンエラー・マネジメント、TRM(チーム・リソース・マネジメント)等の研修及び訓練を実施しています。
外部に講師を依頼し、客観的な刺激を受けることにより、社員の安全意識の改革及び高揚を図り、会社の安全文化を高めて事故やトラブルの根絶を目的としています。



 

◆ 安全方針の浸透・定着
全従業員への安全方針カードの配布、各部署でのポスター掲示等を行い、安全方針の浸透及び定着を図っています。

◆ 航空安全週間
毎年5月に弊社独自の航空安全週間を設けています。過去の事故を風化させず、安全意識の向上を図るため、様々な行事を行っています。


◆ 社内巡視 &nbsp; &nbsp;
航空安全週間及び年末年始安全総点検時に、社長・役員等による現場巡視及び社員との直接対話を実施し、安全マネジメント活動の浸透状況を確認するとともに社員の安全意識の高揚を図っています。

◆ 航空安全講演会
社外から特別講師をお招きし、安全に関する講演会を開催しています。


◆ 安全情報誌の発行
毎月「安全情報誌」を発行し、安全を考え、学ぶための機会を設けています。

◆ 安全標語及びポスターの掲示
2019年度は社内で安全運航標語及び安全運航ポスターを募集しました。
優秀作品は社内に掲示して安全意識の高揚を図っていきます。



※航空安全ポスターは社員の家族からもたくさん応募がありました。


(2)その他安全に関する取組み

◆ 航空機の機体更新を積極的に進めるとともに、更新に当たってはTCAD(空中衝突警告装置)・GPS受信機等の安全装備の充実を図っています。

◆ 全国の運航を本社で一元的に管理していますが、運航の支援と監視を向上させるため、VHF無線のネットワークの充実を図りました。また、動態管理システムの更なる質、教材数の拡充を図っています。

◆ 各部署に対し定期的に内部監査を行い、不具合要因の発見と是正に努めています。

4.4 2020年度の安全目標

2019年度に実施した安全推進活動やマネジメントレビューの結果を踏まえて、2020年度安全目標を設定しました。

航空事故及び重大インシデントゼロ

  • 目指すべき最大の目標であるため、引き続き最上位の目標とします。

コンプライアンス体制に根ざす安全・安心への取組み

  • 法令、規則を守ることだけでなく、「すべきことをする」、「すべきでないことをしない」という当たり前のことができるように、コンプライアンス体制の整備に取り組んでいきます。

安全最優先の醸成に向けた参画意識の向上

  • 安全最優先を確実にするために、社員一人ひとりの安全に対する参画意識の向上を図っていきます。

安全文化レベルを高める人づくりと仕組みづくり

  • 組織のチーム力を向上するための人づくりとヒューマンエラー防止のための仕組みづくりの2方向から安全文化のレベルアップを図っていきます。